希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

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 葵が、デザートの杏仁豆腐を取りにキッチンに消えると入れ替わる様に玄関のチャイムが、鳴った。モニターに映る人物を確認すると、僕はすぐに玄関を開ける。
 「ごめんね、こんな時間に。誰か、来てるけど大丈夫?」
 「いるの桜が丘警察署管内の天使と、呪術師なんで大丈夫ですよ。あ、今日異界に行きました?」
 「狐族の多く住む地域に行って来たんだ。」
 そして、告げられたのは 僕に父親違いの姉が、いるという事だった。姉一族は、異界が統一される迄、狐族の国の王族だったらしい。
 「手紙、出してみたら?連絡先、許可取ってメモして来たから。」
 「わざわざ、有り難う御座います!!」
 「事件の捜査で、行ったついでにね。桜井君が、連行してくれたヤツがただの強盗じゃなかったんだよ。」
 とある事件のコードナンバーを南野さんが、口にする。僕は、瞬時にその事件の概要を以前見た事件ファイルを脳内から引っ張り出した。
 僕は、思わず大声を出してしまう。
 「直兄、ご近所迷…。」
 亜由美が、南野さんを見た途端に固まった。
 「逮捕する気は、更々ないから安心して。ご丁寧な予告状、何時も有り難う。怪盗Aの大本命、雪隠れの里の王族に伝わる三種の宝物が見付かったって、相棒さんに伝えてあげて。厄介な事に昭和天皇に献上されちゃってるらしいけど。」
 そして、「桜井君にまた書いて貰いたい書類が、あるんだった。狐族死亡届っていうまた面倒なヤツなんだけど。これも、何時でも良いから。」と、書類を置いて帰って行った。
 
 
 「そろそろ、教えて葵は、何でここにいるのかを。」
 亜由美と、夕君に優衣ちゃんが帰ると、鈴花が葵に聞いた。
 「沢山の人にお礼行脚(あんぎゃ)しに行くのに8年掛かってさ。最後に直人の所に行く前に保護司の所へ行こうって、行ったら直人のアパートだったんで、同居を決めたっていう…。」
 「3人も、監視役がいれば、安心ね。」
 鈴花が、笑う。そして、「明日、研修会の前に葵の墓参りしようって思ってたのにな。」と、言った。
 「え、良いじゃん。僕も、行く!!」
 「聞いた事ないよ、自分の墓参りに行く幽霊なんて。」
 葵が、乗り気なので葵の墓参りにこの場にいる皆で、行く事に決まった。
 
 
 
〜続く〜