希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

アフタヌーンティーセットを食べ切れなかった僕は、幸子さんとの交渉の末に持ち帰る事になった。なので、冷蔵庫にそれをしまう必要性から諭吉を僕のアパートの部屋へ誘った。

 「良いの?」

 「うん。同居人達が、カレーを作ってると思うから聞いてみてからだけど。」

 「同居人達?」

 「幽霊2人と、九十九(つくも)神の市松人形と住んでるんだ。安心して、悪い人じゃないから。1人は、君と同年代位の男の子だから、お友達になってくれたら嬉しいな。それと、僕は悪い事をする幽霊は払うけど、良い事をする幽霊は払わないから大丈夫だよ。」

 僕は、諭吉の椅子の後ろに隠れた男の子に笑い掛けた。

 「あ、ごめん。諭吉の守護霊が、怯えちゃったから。」

 そして、僕は諭吉に説明する。

 「俺の守護霊って、子どもなの?てか、小狼って守護霊も、見えるの?」

「守護霊も、幽霊の1種だから見えるし普通に会話出来るよ。普段は、見えてない様に振る舞ってるけど。諭吉の守護霊は、小学生位の男の子ともう1人、髭もじゃのおじいさんだけだってエドワード君が、言ってる。ん?諭吉って、エドワード君の本当のお兄ちゃんなの?!」

大概の守護霊は、生身の人間と話す機会が、皆無なので嬉しそうに何でも、僕に話してくれる。エドワード君も、そうだった。

「俺の守護霊、龍之介?!あ、弟も名前が長いんだ。龍之介が、8歳になる年に骨肉腫で、死んじゃったんだけど。俺が、プロのバレリーノを目指してたの龍之介が切っ掛けだったな。最初は、龍之介の夢だったんだ。」

そう言って、諭吉は笑顔になった。

「家電に掛けて大家さんが、普通に出たから間違えたかと、思ったけど大家さんと、一緒にカレーを作ってるみたい。ウチの幽霊と、九十九神の事を大家さん、知ってるから。」

「大家さんが、勝手に小狼の部屋にいるのは良いの?!」

大家さんが、普通に僕の部屋に上がり込んでいる件を僕が問題視しないので、諭吉が言う。

「幽霊を含めて、慣れてるから。それに大家さんには、常識を求めるのは間違ってるなって、この間初めて会って悟ったんだ。」

僕は、大家さんと初対面した時の事を諭吉に話した。諭吉も、僕が心の中で、突っ込みを入れたのと同じく「小狼の彼女みたいな現れ方だな。」と言った。

~続く~