希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

僕が、諭吉を連れて帰宅すると、疲れ切った顔をした南野さんに会った。

小狼君!!後で、laneしようかなって思ってたんだけど丁度良かったよ。黒の騎士団について、知ってるかなって。」

僕は、知らないし初めて、聞く団体名なので首を傾げた。僕を諭吉から遠ざけ、黒の騎士団について南野さんは簡潔に説明してくれた。

無秩序で荒廃した異界が、1つになり人肉食が禁じられる事を危惧した者達が作り上げた組織だったのが、黒の騎士団で異界統一と伴に自然消滅したと、思われていた。

「実際は、地下に潜ってただけだったみたいで。最近、また活動が活発になってて…。」

そこ迄、言って南野さんは、複雑な表情になった。

「前に取っ捕まえてくれたコンビニ強盗犯、アイツも黒の騎士団の元次期幹部候補の団員だって判明して…。面会に行って…。」

南野さんの声が、少し震える。

「感情的になっちゃいませんでした?前にぶん殴るとか、言ってたから。」

僕の言葉に南野さんは、首を横に振った。

「今の黒の騎士団って、子どもを誘拐して洗脳教育して、団員を増やしてるんだ。それで、都合悪い状況になったらトカゲの尻尾切りの如く殺される。アイツ、面会中に僕の目の前で死んだから、僕もはめられたのかなって…。」

「大丈夫なんですか?!」

「僕、妖術を操るの大人になった今も下手くそで、初級レベルのも高確率で、失敗したりするんだよね。怒りに任せて、妖術を使うと取り返しの付かない事態になったりするし。」

そう言って、南野さんは力なく微笑んだ。

「僕が、妖術を使うのが下手くそだって、知ってるヤツが庇ってくれて。去年の能力認定試験の動画を証拠に提出してくれたりしてさ。初めて、妖術を使うの下手くそで良かったって思ったよ。で、さっき異界から、帰って来れた所。あ、長々とごめんね。僕、そろそろ…。」

「あの、お昼時だし良かったら、僕の部屋でカレー食べていきません?」

「そうしたいけど、入国管理局の尻拭いに行かないといけないから。異界で、無差別テロを起こして指名手配されてるヤツをスルーで、東京ゲートから入国させちゃったらしくて。今度、カレーを作る予定の時に誘ってよ。どんなカレーを作るかを考える所から、一緒にしたら絶対に楽しいし。」

南野さんが、指切りのポーズをするので僕は、微笑んだ。

~続く~