希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

愛と勇気と時々希望を持って

バックナンバー:merumo.ne.jpをドメイン許可にして、00605453s@merumo.ne.jpに空メールをお願いしますm(__)m
 
又は、こちら:
 
 
 
2006年2月11日(土)
 
 
  大きなお腹を抱え、未來が見舞に来て、くれた。
  「やっと、悪阻(つわり)が落ち着いたの。それとね、先月から高校休学中なんだ。」
  未來が、母親の眼差しでお腹を撫でた。
  「本当は、高校を辞めようかなって思ってたんだけど、休学の方が良いんじゃないかって。」
  「未來、ごめん…。パパらしく…、なくて。」
  「そんな事、ない!!葵は、葵なりに精一杯パパしてくれてる。」  
  「有り難う…。」
  僕は、微笑む。
  「この間ね、エディーさんに手作りのオムツケーキと青いベビー服をもらったんだ♪」
  「オムツケーキ?」
  僕が、初めて聞く単語だった。
  「紙オムツで、ケーキみたいになってて…。あ、これ。」
  ケータイの画像を未來が、見せてくれる。レースと、ガラガラとおしゃぶりで飾られた2つの真っ白なケーキだった。
  「可愛い…。」
  「でしょ!!アメリカでは、妊婦さんを囲んで女性だけのパーティーをするんだって。その時にプレゼントする物だって。」
  「後で、お礼しなきゃ…。海斗と、陸斗愛されてる…。」
  僕は、おもむろに絵本を3冊取り出した。
  「僕のお下がりだけど…。」
  「2冊は、私も持ってた!!もう1冊は、手作りなんだね☆」
  画材とか、趣味の物を売っているお店に売っている真っ白な絵本。それに手書きで、絵と文が、書かれていた。
  「父さんの友人が、プレゼントしてくれたらしいんだ…。その人…、この絵本を書いた人で。」
  「すごい!!」
  「せっかくだし…、読んであげたいな。」
  「陸斗、海斗良かったね♪パパが、ご本を読んでくれるって。」
  絵本を読み始めたものの、喘息の発作が起こり、読み終わる事が出来なかった。
 
 
 
  「ごめ…。」
  「パパ、有り難う。」
  未來が、微笑む。僕は、先程の発作で体力を消耗して、一気に老けてオジイチャンになった気がした。
  「葵、少し寝る?」
  「うん…。」
  情けないと、落ち込む余裕もなく僕は、未來の言葉に従った。
  「私、いるから。」
  僕は、疲れきっていてすぐに深い眠りに落ちた。
 
 
 
〜続く〜