希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

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愛と勇気と時々希望を持って

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2006年1月11日(水)
 
 
  僕は、昨日迄の酷い吐き気が嘘の様に消えていたお陰で、朝食を久し振りに完食出来た。(倦怠感の為に気力と、根性を使ったけれど。)そんな訳で、朝から上機嫌だった。
  「葵、何かあった?」
  完全に顔にも、行動にも出ていたので、主治医の朴先生に回診に来て早々、真っ先に聞かれた。
  「分かります…?吐き気が、なくなって朝食、久々に完食出来たから嬉しくって…。」
  「レポートを早朝に4つも、提出してくれたのはそーゆー事か。」
  朴先生は、苦笑した。
  「今のうちにって…、思って。」
  「文章を他人の論文やら、レポートやらを丸々パクってないし、学生の鑑(かがみ)だね。」
  「そんな人、いるんですか…?」
  「いるんだよ、残念ながら。堂々と、僕の論文を丸々パクる輩もいるし。引用先を明記のうえの一部引用なら、良いんだけど。」
  朴先生曰く、レポートの内容が盗用した物かどうかは、文章を読んでいると大概分かるらしい。詳しい見分け方は、教えてくれなかったのだが…。
  「そだ、17時頃に脳神経外科の外来に来て欲しいんだけど。聞きたくないだろうけれど、検査結果の説明諸々をしなくちゃいけないからさ。」
 
 
 
  脳神経外科外来へ向かう僕の足取りは、重かった。まるで、足首に鉄枷(かせ)が付いている様だ。原因は、体力の低下だけではなく、高地にいるかの様な息苦しさを昼から感じているから、だろう。深呼吸するのが、辛かった。
  「葵、待ったよね?ごめんね。緊急で、オペしてて予定より、長引いちゃった。」
  オペの疲れを微塵も、見せない朴先生。僕は、足首に鉄枷をはめている場合では、ないと感じた。
  検査結果は、予想通り芳しくなかった。そして、「最後に聞くけど、今葵、息苦しくない?」と、朴先生に聞かれ最後に聞かれた事が、図星だったので僕は、驚いた。
  「図星って、顔に書いてある。呼吸器内科の酒井先生に診てもらおっか。実は、呼んじゃってるからそろそろ、来るかな。」
 
 
 
  朴先生と、酒井先生2人の医師が、同時に僕の胸に聴診器を当てる光景は、異様だった。結果的には、“気管支喘息の再発”と診断された。
 
 
 
〜続く〜