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2005年12月21日(水)
午前3時。僕は、あれこれ考えてしまい不安や、恐怖を感じ眠れずにいた。それらを拭おうと、ケータイをパジャマのポケットに突っ込んで点滴スタンドを押して、談話室へ向かった。 僕が、眠れずに談話室に向かうのは初めてでは、ないのでナースステーションに人が、いたものの黙認してもらえた。
談話室の窓際は、ケータイ使用可能エリアなのでそこで、電話を掛けた。
「葵、眠れないの?」
電話越しなはずなのにまるで、隣にいるかの様な直人の言葉。
「起こしちゃった…?ごめんね…。」
僕も、直人が隣にいるかの様に話した。
「起きてたから、大丈夫。」
「良かった…。」
安堵の言葉と、一緒に僕の目から涙が、溢れた。
「ごめん…。今日だけ…、泣いても良い?」
「うん。」
直人の優しい言葉に僕は、しばらく嗚咽した。
「ごめ…。」
しゃくり泣きながら、直人に先月から今日迄の報告をし何故午前3時に電話をしているのかを話した。直人は、真剣に聞いてくれた。
「有り難う…。」
直人と、最後に会ったのは10月22日。その後、電話やらメールやらは、迷惑な気がしてしていなかったので、感情を溜め込んでいたのだった。
「葵、気を使ってくれなくて良かったのに。何時でも、メールして。電話でも、良いけどさ。」
「うん…。」
僕は、涙を拭った。
「今週こそは、葵の所に行くよ。例のミックスジュースを持って。」
電話越しに直人が、ニヤリと笑ったのが分かった。僕も、泣き笑いの顔になった。
「期待しないで、待ってる…。」
電話を切ると、1時間近く経っていた。僕は、落ち着く迄談話室の椅子に腰掛ける事にした。
〜続く〜