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2005年10月22日(土)[3]
扉をノックして、「葵、来ちゃった♪」と、言いながらはるちゃんが、入って来る。その後ろには、ニノとタクが、いた。
入ってくるなり、はるちゃんはお嬢様らしからぬ口をあんぐりと、開けたていた。
「夢笛(むてき)は、葵とどういう関係?」
そして、はるちゃんが村っちに聞く。
「どういうって、友達だけど?」
普通にサラリと、答える村っち。動じていない。
「言ってよ。従弟(いとこ)なんだから。」
日本人の殆どが、多分知らない事実をあっさりとはるちゃんが言う。僕も、知らなかったけれど詮索しなかった。
「葵、お土産☆YOU&Iのスイーツ。葵をライバル視してるぞ、オーナーの優斗さん。」
ニノが、苦笑する。
「有り難う、ニノ(ハート)後で、食べるね☆」
直人のケータイが、鳴る。直人が、歌う最後の夏休みの挿入歌の“最高の夏休み”だ。そして、電話の相手は直人のマネージャー代理を押し付けられた可愛そうな村上さんな様だ。
「SOULのリーダーに就任、決定しました☆17時から、事務所で顔合わせらしいんで、帰るから。」
慌ただしく、帰り支度をする直人。急に村上さんに呼び出されたと、いうのにわくわく感が伝わってくる。
「うん、頑張って!!」 僕は、笑顔で直人に言う。
「有り難う♪詳細が、決まったら報告する。」
「早く、行きなよ。遅刻するよ。」
「あ、うん。」
直人が、慌ただしく帰って行く。それを僕は、笑顔で見送った。
「青葉君、やっと復帰かぁ。」
優衣ちゃんが、ぽつんと呟く。
「驚異の回復力じゃん。3ヶ月前迄、昏睡状態だったんでしょ?」
「そ。どっかのイカれた野郎にナイフで、ぶっ刺されて生きてるんだから、相当強い心臓って、事だろ。オレ、事務所同じだけど会った事ないけどさ。」
優衣ちゃんが、猫被りをせずに言う。優衣ちゃんの口の悪さに僕と、鈴花に村っち以外は唖然と、していた。
「さてと、優朔の所へ行きますか。最低最悪男だけど、一応オレの父親だし。」
何だかんだ言って、優朔さんの事を語る優衣ちゃんは嬉しそうだった。
〜続く〜