希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

愛と勇気と時々希望を持って

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2005年10月9日(日)[5]
 
 
 
  「優君のその服、可愛いね☆」
  カレーを食べながら、希望が優衣ちゃんに言う。
  「有難う。優朔、女の子らしくしてたら驚くかな?今日の夕方、会う予定なんだ♪」
  血の繋がった父親に会う事を優衣ちゃんは、嬉しそうに話している。
  「優朔さん、相変わらず探偵してんの?」と、僕は聞いた。
  「実は、東都医科大に入院中なんだ。貧血で、ぶっ倒れて階段から、落ちたみたいで気を失って病院に運ばれて。ついでに急性骨髄性白血病って、診断されて良い迷惑だっつーの!!」と、社長令嬢らしからぬ口調で愚痴りだした。
  「迷惑とか言ってる割には、迷惑そうな感じはしないけど?」
  直人が、言って、「まぁ……ちょっとは……、嬉しい……かな。」と、優衣ちゃんが答えた。
  「鈴花ちゃん、カレー一杯有るから、おかわりしてね♪」
  小百合さんが、気を利かせて鈴花に言う。“いただきます”をしたきり、鈴花はほとんど無言だった。
  「お姉ちゃん、鈴花ちゃんって言うの?じゃあ、鈴姉だね。」
  無邪気な笑顔で、1人の子が言う。
  「鈴姉は、ここ出身なの?」
  別な子が、鈴花に質問した。
  「そう。直人と、同じ位の時にいたの。」
  「じゃあ、写真あるね!!ご飯食べたら、見に行こうよ!!」
  「そうだね、行こう。」  僕は、カレーを食べる手を止めた。カレーは、完食出来る量ではないし、少し前から倦怠感に襲われていた。
  「あお兄、ご飯残しちゃダメ!!」
  隣で、食べていた子に僕は注意される。
  「ごめんなさい!!」
  「無理に食べなくて、良いのよ?南野君、少食なのに盛り過ぎちゃったから。」
  情けないけれど、カレーライス普通盛りも完食出来ない訳で。だから、“チビ”やら“女子っぽい”やら、“可哀想”やら“子どもか”と、何人もの人に言われてしまう訳で。
  「ごちそうさまでした。」
  これ以上、食べたら吐きそうだったので、僕は小百合さんの言葉に従った。
 
 
 
〜続く〜