希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

愛と勇気と時々希望を持って

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2005年10月9日(日)[3]
 
 
 
  隅っこで、なるべく目立たない様に撮影に参加し予定の撮影が、全て終了して解放されたのが、お昼頃だった。
  「お疲れっ☆滅茶苦茶、可愛かった!!」
  
  「有難う♪詩織に質問しまくった甲斐あったかな?」
  直人が、嬉しそうに言う。
  「詩織ちゃんに感謝だね☆」
  「あの、鈴花、ごめん!!怒ってる…よね?」
  僕の隣には、しばらく何も、言葉を発していない鈴花がいたのだ。
 「浅原園の皆の為にお金貯めてるって、知らなかった…。直人が、桜木直也だって、事も知らなかった…。」
  鈴花が、静かにでもハッキリと、直人に言った。
  「鈴花は、家族みたいなもんだけど、逐一報告する必要なんて…。」
  鈴花も、母親が亡くなった後に約6年間、浅原園に入所していた過去があった。
  「あるよ!!だって、直人が、心配だから…。それに…直人が、好きなの!!」
  「今、どさくさ紛れにすごい事、言ったよね?!聞き間違えてない…よね?!」
  聞き流すなんて、出来なくて僕は鈴花に聞いた。流れで、言ってしまったという雰囲気だった。
  「僕で、良いの…?」
  直人は、周りを気にしてチラリと、見ている僕に構わず鈴花に聞く。
  「良いに、決まってるじゃん。」
  「突然、泣いちゃったりするよ?」
  「良いよ。」
  「雄輔さんと、詩織が出てくるかも…。」
  「それでも、良いよ。」  「僕…。」
  直人は、言葉を詰まらせた。鈴花が、無言で直人を抱き締めたからだった。
  「ちょ…。」
  「私が、直人の背負ってるのを半分背負うから…。どんなに重くても、背負うから。」
  鈴花は、直人の背負い込んでいる物が何かは、全て知らなくても大きい事は、知っていた様だ。
  「ごめん!!返事は、保留って事で!!」
 優衣ちゃんが、現れたので、慌て直人が答えた。
  「直兄、小百合さんがカレー食べにおいでって♪桜ヶ丘中の修学旅行なの忘れてて、作り過ぎたみたい。」
  小百合さんは、浅原園の園長・浅原朔さんの奥さんで、肝っ玉母さんみたいな人だ。僕の両親以上に大きな器を持っている、すごい人。
  「鈴花も、葵も行こ!!浅原園に♪」
  直人が、笑顔で言う。
  「ほら、行こ。」
  直人が、行くかどうか迷っている様子の鈴花に手を差し出した。
  「うん♪」
  鈴花が、嬉しそうにその手をしっかり握った。
 
 
 
〜続く〜