希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

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 2週間の間、僕は武術から、呪術から全てを基礎の基礎から、学び直した。そうする事で、技術を磨いた。
 更に新たな術を会得したのだから、収穫は大きい。
 「有り難う御座いました!!」
 久し振りに規則正しい生活をした気がした。体も、何だか軽い。
 「空港迄、送ってくよ。」
 「王龍(ワンロン)、有り難う!!」


 2週間、俗世間と断絶した生活(こう書くと、仙人みたいだけど実際は、修行に集中すべくテレビを観ず、電波が不安定なので、スマホの電源を切っていただけ。)をしていたので僕の気分は、浦島太郎だった。大袈裟だけど、そう感じた。
 アパートに戻ると、僕の部屋には鈴木為吉君と、南野葵に市松人形のみつ以外に鈴花と、隣人の南野かえでちゃんがいた。
 「お帰りー。」
 「えっと、多くない?」
 「私は、夜勤終わりで寄ったの。換気しなきゃ、マズいかなって。そしたら、南野先生に会ってかえでちゃんを預かる事になっちゃって。」
 鈴花が、苦笑する。
 「そう言えば、直人の家ご飯作ろうにも、おかず作るには材料足りないけど…。」
 僕の家には、生鮮食品が何もなかったのだ。そんな訳で、今日のチラシを赤ペン片手に睨めっこして買い物に行く事にした。


 「直人、たこ焼き焼くの上手いね。」
 「エディーに教え込まれたの。誕生日プレゼントにって、くれて。ついでにそれで、材料持ち込みでたこパーをしてった訳だけど。」
 「ちゃっかりしてるな。流石、関西人。」
 そんな事を言う葵も、たこ焼きを焼くのが上手い。理由は、中等部2年の学園祭で変わり種のたこ焼きを売る事になり、葵考案のスイーツたこ焼きを葵が作って来たので、副担任が家庭科の先生だったコネを使い、家庭科の時間にクラス皆で試食したからだ。
 「たこ焼き、楽しい!!」
 「でしょ。ちゃんと、たこ入りのも焼くからねー。」
 たこ焼きの楽しさを僕は、しばらく思い出そうとしなかった。たこ焼きをワイワイ焼いて、食べる楽しさを再確認したこ焼き機の活躍回数を増やそうと、密かに思った。



〜続く〜