希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

事務所の第3レッスン室。これから、SOULのメンバーに突撃されるなんて夢にも、思ってなさそうな6人がダンスの基礎レッスンをしていた。

そこへSOULメンバー+社長が、予告なく勢いに任せて突撃した訳で間違いなく、恐怖を与えてしまったと思う。

「これ、絶対にサプライズ失敗だよ。」

陵介が、呟く。僕を含めた他のSOULメンバーが同じ事を思った。

「突撃サプライズが、通用するの青葉とドスコイ山乃海さんだけじゃないですか?」

ちなみにドスコイ山乃海は、天草プロダクション唯一のお笑い芸人で元力士。

「このサプライズを考えたのって、信也?」

「そうだよ。優実、もうちょっと怯えてよね。サプライズに気付いたとしてもさ。それと、良い加減にお父さんって呼んで欲し…。」

「俺は、信也の事をお父さんだなんて、絶対に呼びたくないって何度も言ってるだろ!!」

社長が、全てを言い終わる前に優実こと、優衣が言う。

「えー、お父さんって呼んでよー。僕の夢、叶えてよー。」

「キモい!!ウザい!!しつこい!!」

この辺で、僕は空気が、変わったのを感じて優実を止めた。

「皆のイメージ通りの大和撫子になるって、決めたのに台無しだろーが。」

「本当の自分をさらけ出さないと、精神的に疲れるから止めといた方が良いよ。」

優に向けた僕の言葉は、僕に向けての言葉でもあったりする。

小狼にだけは、言われたくねーよ!!」

「自分に言い聞かせる意味でも、言ったんだけど。」

「ストップ!!今日は、新グループをSOULの皆にお披露目なんだから。まずは、メンバー紹介☆」

新グループのメンバーは、リーダーの天草優衣(23)・サブリーダーの高屋敷さくらちゃん(18)・四月一日(わたぬき)愛ちゃん(20)・猿渡(さるわたり)夏樹ちゃん(19)・中島葉月ちゃん(21)・佐野雪奈ちゃん(22)の6人。

「サブリーダーが、さくらちゃんならこのグループ、大丈夫だな。優が、リーダーって知った時は、不安だと思ってた。」

僕は、さくらちゃんの事を以前から知っていた。小学生の頃の彼女は、ぷちCHERRYの専属モデルで僕が、CHERRY BOYの専属モデルだった時に何度も一緒に仕事をしたからだ。

「不安って、言うな!!まあ、元ぷちモのさくらがいるから、安心したのは事実だけど。」

「そう言えば、社長が言ってたお知らせって、何?」

肝心のお知らせの話にならないので、陵介が言う。

「お知らせその1!!悩みに悩んだ妹分グループ名を発表しちゃうよ。じゃじゃーん!!」

社長が、手提げ袋から取り出した書き初め用紙には、社長直筆の文字で“ANGEL”

と書かれていた。

「アンゲル…?」

青葉の言葉に社長は、衝撃を受けた様だった。

「アンゲルじゃなくて、エンジェル。アンゲルって、読むなんてアホ丸出しでしょ。」

社長が、困惑している事に気が付いた陵介が言う。

「ローマ字を正確に読める様になった事は、褒めないとダメですよ。」

豪太は、僕以上に青葉を褒めるのが上手い。

「お知らせその2!!来年の8月2日、3日にSOULとANGELの為に武道館を押さえたよん。」

「ほへ?!武道館?!」

社長の言葉の意味を理解出来ずに僕は、間抜けな返ししか出来なかった。

「何時かは、武道館でライブ出来る様な立派なグループにしたいって、SOULのメンバー発表の時に言ったの忘れちゃった?」

「あれ、冗談じゃなかったんですか?!」

「悲しい事、言わないでよ。それと、お知らせその3!!SOULと、ANGELの冠トーク番組が、ねこねこ動画で1月から、始まるよん。しかも、生放送。第1回目は、1月10日の夜8時。」

「社長の夢、叶いまくりじゃん。」

大雅が、呟いた通り9年前に社長の語っていた夢は確実に叶っている。

「お知らせその4!!ANGELのデビュー曲の候補、決定したんで後日、ANGELの皆と選ぼうと、思うんだ。デビュー迄の予定は、後で連絡するね。」

SOULのデビュー曲も、そうやって決めたのだが500曲近くを聴いて、3曲に絞るのはしんどい作業だった。

「お知らせその5!!東都ラジオで、SOULとANGEL合同の冠ラジオ番組がスタート予定。予定で、まだ何にも決まってないんだけど。下手したら、予定のままかもな曖昧な感じらしいけど。」

「曖昧なお知らせは、止めろって前から言ってるだろ!!」

曖昧なお知らせは、初めてではないのでサラリと、流したSOULメンバーの代わりに優が言う。

「まあ、良いじゃないか。お知らせラスト!!来年の25時間テレビのメインパーソナリティーにSOULが、決まったよん♪」

「ドッキリじゃない…よね?」

「青葉、そんな警戒しなくたって良いじゃないか!!ラストは、昨日オファーをもらいたてホヤホヤだったんだけど、桜井が勝手にOKしちゃったんだよね。それで、決まったんだけど。」

25時間テレビのメインパーソナリティーも、社長の語っていた夢の1つだ。

「叶ってない夢って、ドームツアーと国立競技場でのライブと、てっぺん取るって事位?何を基準にてっぺんかは、いまだに分かんないや。」

大雅が、言う。

「CD発売週の週間ランキングの1位常連で、老若男女に認知されてる個人でもグループでも、テレビ出まくりの国民的なグループになったら、てっぺん取ったって言えるんじゃない?」

僕の答えは、正解かは今も、分からないけれど僕は、これがてっぺんの答えだと、思っている。

小狼の言うそれが、てっぺんだとしたらまだまだじゃん。最近、高確率で大魔人の浜やんと間違えられるから。」

青葉が、嘆く。

大魔人、売れてるからなー。ウチのドスコイ山乃海も、売れたら万々歳なんだけど。さてと、お知らせし忘れた事はない…かな?それじゃ、お疲れっ&解散っ!!」

言いたい事を全て言って、社長は消えた。

~続く~