希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

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 天草プロダクションの第1レッスン室。これから、ドッキリを仕掛けられるなんて夢にも、思っていない青葉は歌いながら、振りの確認をしていた。
 そこへ、SOULのメンバーと桜井さんとが、突撃したのだ。青葉をスマホで、撮影しなかったのが悔やまれる程、青葉は良いリアクションだった。
 「記録、更新ですね。5年連続で、ドッキリ引っ掛かるなんて。」
 「バカだろ?単細胞って書く方のね。」
 散々、青葉を馬鹿にした所で各々が、プレゼントを青葉に渡す。
 「開けてみてよ。」
 僕のダミーのプレゼント(オーソドックスなバネ式びっくり箱)を開けた青葉は、驚いて涙目になり、本物のプレゼントに笑顔になった。
 「クルクル、表情変わって面白いんだけど。」
 大雅が、言う。
 「そだ、ケーキ皆で食べよ。1人じゃ、食べきれないし。」
 
 
 「ケーキ、美味しかったー☆フルーツと、生クリームたっぷりで。」
 「サプライズの誕生会、有り難う。それにダンス、見てもらってさ。」
 ドッキリを成功させ、解散した後の第1レッスン室。青葉の自主練の成果を見終わり、クールダウンが終わった後だ。
 「青葉、上手くなってたから。通しで、見たいなって。後、もう1つ、プレゼントを渡したくて。」
 手提げバックから、葵作の桃のタルトタタンを僕は、取り出す。
 「タルトタタン、大好きなんだよね。」
 箱に貼られたメモには、“桃のタルトタタンは、本日中にお召し上がり下さい。”の文字。添えられたギフトカードを読んだ青葉は、涙。
 「約束、忘れてても良かったのに…!!ただ、生きてさえいてくれたならそれで…。」
 僕も、青葉と同じ思いを常に抱いていて、それを僕は上手く心の外へと、放出する事が出来ずに溜め込んで、根深い心の闇の1部にしていた時期もあった。
 「僕も、同じ事をずっと思ってた。」
 「あ、そう言えばさ。エディーに新住所、教えてないでしょ?」
 青葉の口から、久々に出た名前。僕は、懐かしさに胸が震えた。
 「多分…。」
 「エディー、拗ねてた。小狼が、構ってくれないって。」
 「仕方ないなぁ、今度久々に遊びに行くかな。」
 エディーは、僕より5歳年上で、一応事務所の先輩でSOULの元サブリーダーで、友達でcafe cloverが大好きな仲間で…。今は、甲状腺疾患(詳細は、非公表だから、書かないけれど。)で休業中。
 「うん、それが良いんじゃないかな?」
 「さてと、帰りますか。鈴花と、かえでちゃんがいる事だし。」
 「ごめんね、付き合ってくれて有り難う。」
 「お礼言うのは、僕の方だよ。青葉には、何時も精神的に支えてもらってるし。」
 僕は、青葉に微笑んだ。
 
 
 
〜続く〜