希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

僕の溜め息は、青葉が巻き込まれた事件の詳細を事務所の会議室で知ると、更に深くなった。
どうやら、久し振りにプライベートな用事で妹の緋色若葉ちゃんに会っていた時に若葉ちゃんの熱狂的な男性ファンに駅のホームから、突き落とされたらしい。(周囲の人には、カップルに見える様な行動をしていた事も、問題がある様な気も、しなくはないけれど。)
「虹ガの若ちゃんと、兄妹なんて初耳なんだけど。」
陵介が、“知ってた?”という顔で言う。(ちなみに虹ガ=レインボーガールズという、7人組の女性アイドルグループの略称。そして、若葉ちゃんは初期メンバーの1人。)
陵介は、知らなかったみたいだけれど両親の離婚と、母親の再婚とで若葉ちゃんの苗字が、違う。
「虹ガって、熱狂的な男性ファンが多いんだよな。ファンを通り越して、ストーカーまがいな事をしてる輩もいるけど。それは、運営も把握してたっぽい。ファンクラブサイトに警告文が、最近掲載されたから。」
SOULのファンには、ストーカーまがいな輩はいないので衝撃的な話では、ある。(“日本一マナーの良いファン”を目指そうと、なうつぶでファンがファンに呼び掛け、賛同するファンが沢山いるのが、理由かも知れない。)
そして、初めて陵介が、ガチの虹ガファンだとその場にいた全員が、知った訳で。
「線路に飛び降りて安全な場所に避難させてくれた人に感謝だよ。その人のお陰で、電車に牽かれなかったんだから。」
大雅の言う通りで、青葉は運が、良いのか悪いのか、分からない状況になっている。
「で、どうすんの?青葉の冠ラジオ。生放送でしょ?SOULの仕事は、どうにかなるだろうけど。」
陵介が、桜井さんに聞く。
「ラジオの件は、SOUL の当番制に決ま…。あ、事後報告でごめんよ。とりあえず、今週は小狼、宜しく。」
僕は、引き受けてから思い出す。陸と、海(かい)の運動会の日だと。



〜続く〜