希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

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  「勝手に人の家に上がり込んで、まったく。家宅侵入罪で、お祖母ちゃん経由でお母さん呼ぶから。」
  部屋の鍵を開け、バタバタと入るとそこにいたのは、為吉君の他に葵の双子の息子の海斗と陸斗だった。葵は、いなかった。
  「ごめんなさい!!お母さん、呼ばないで。」
  「今日は、許してあげるよ。お隣のかえでちゃんと、遊んでくれるならだけど。」
  双子をやんわりとした口調で、脅し肯定の返事を得ると、僕はかえでちゃんと、青葉を招き入れた。
  「青葉兄ちゃん!!」
  「よっ、2人共また、背伸びたな。」
  「うん♪」
  「青葉、冷蔵庫に麦茶あるからマグに麦茶を7人分、注いでくれる?」
  「了解っ。」
  その間にかえでちゃんにパパの会社や、部署を聞き出した。桜が丘警察署特殊捜査1課勤務らしい。
  特殊捜査1課は、警察庁管轄で人数は、違えど全都道府県の全ての警察署にある部署だ。妖怪絡みの事件を異界の治安パトロール隊と、相互協力して解決しようと、奮闘している。
  長らく、極秘部署だった為か世間一般にその名や、仕事は浸透していないし、マスコミの取材は一切NGらしい。僕が、この部署に詳しい理由は正天使&皇家流の白呪術師として、指名手配犯(僕は、それ以外の犯罪者も捕まえるけれど)を捕まえる権限を与えられているからだ。
  極秘に近い部署故に直通電話が、ある。迷わず僕は、そこに電話を掛け何時もの癖で、天使名を名乗り南野さんを呼び出してもらった。
  僕が、ピーチだと知らなかった南野さんは、驚いていた。かえでちゃんを預かっている事を伝えると、翌日迄預かる事になってしまった。
  「帰って来られなさそうだから僕のお家にお泊まりしてねって、パパが言ってたよ。」
  かえでちゃんが、「しゃおらんくんのおうちにおとまり!!」と、はしゃいでいた。
  僕と、青葉がカレーを食べている間、双子はかえでちゃんのお守りをしてくれていた。
  「かえでちゃん、小狼君のベットでお昼寝してる。」
  「本当?遊んでくれて、有り難う。」
  「小狼君、ごめんなさい。勝手に鍵を開けて、小狼君の家に…。」
  「もう、しちゃダメだよ。犯罪だから。」
  僕は、双子に諭す様に言い2度としないと、約束させた。
  「僕達、小狼君に聞きたい事があって、来たんだ。」
  「何を聞きたいの?」
  「僕達のお父さんって、どんな人だったの?」
  何時か、双子にこんな質問をされる日が来るであろう事を僕は、分かっていた。
  「じゃあ、アルバム持って来るね。写真、見た事ないでしょ?」
  僕は、そう言うとアルバムを取りに隣室へ向かった。
 
 
 
〜続く〜