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2005年8月31日(水)
東京は、1日雨。少し、涼しくなり過ごしやすいそんな今日、僕の体調は絶不調。
一昨日、夏風邪をひいて扁桃腺が腫れてしまい40度近くの高熱で、1日寝込んでいたのを引き摺ってか昨日から、37度前後の微熱が続いていた。
「ご迷惑、お掛けしましたっ!!」
桜吹雪のメンバーに精一杯、頭を下げる。それだけでは、足りないので手作りクッキーを添えて。
「本番じゃなくて、良かったよ。」
そう、ニノに言われて僕は、ホッとした。
「無理して、声張らなくて良いから。出ないって、思ったら出さなくても、良いから。」
先輩の言葉が、嬉しい。お陰で、声が渇れずに練習が、出来た。
「これ、食べて。お祖母ちゃんが、風邪にはこれだって。」
未來が、タッパーを僕に差し出した。中身は、大根の蜂蜜漬け。
『有り難う、いただきます!!』
声が、ほとんど出ないので手話やら、指文字を覚えていて未來が、手話も指文字も、使いこなせる人で良かったと思う。
「ちゃんと、漬かってるか不安なんだけど。」
『うん、大丈夫。』
「良かったぁ。」
僕は、マスクの中で笑顔になる。
『今すぐ、和食料理店を始めても良い位、美味しい(ハート)』
「本当に?!」
『嘘吐いて、どうするの?』
僕は、拗ねた素(そ)振りをした。
「ごめん。」
『食べさせてくれたら、許す。』
今日は、人目を憚(はばか)らずに未來に甘えたかった。
「イチャコラすんなら、他でやってくれ。」
ニノのそんな声が、聞こえる。
「練習、終わった?」
ひょっこり、朴(ぱく)先生が現れる。
「はい、終わってます。」と、数人がバラバラに答えた。
「じゃ、葵借りてくねん♪」
渋る僕に朴先生は、「お茶と、のど飴あげるから☆」と、呑気に言った。
僕は、渋々朴先生の後を付いて、行った。
〜続く〜