希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

愛と勇気と時々希望を持って

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2005年11月3日(木)[2]
 
 
 
  香椎先生の指定した場所は、外科外来近くの医療相談室と書かれた部屋だった。普段は、セカンドオピニオン(患者が、治療に関して主治医以外の専門医の意見を聞き、治療の選択を行える様にする事)を行う部屋だ。
  そんな部屋にいたのは、香椎先生の他に未來と未來のお母様と、僕の母さん。そんなメンバーが、集まった理由は…。
  「それ、本当?!」
  朴(パク)先生が、驚いてしまうのも無理は、なかった。香椎先生は、産婦人科医で未來は、妊娠していたからだ。それも、僕のDNAを半分持った子をだ。
  僕は、夢を見ているんじゃないかと頬をつねってみたが、夢ではなかった。そして、僕の周りには器の大きな人間ばかりで。
  「反対…、しないんですか?」と、言う僕に未來の母親は、「お兄ちゃんを産んだの、未來と同じ歳なのよ。」と、思い出話をしてくれた。
  更に母さんと、未來の母親は意気投合したのか、お茶の約束を取り付けていた。
  「まさか、南野君だったとはね。」
  香椎先生が、言う。
  「先生に呼び出されて、知るとは夢にも、思ってなかったですけど。」
  僕は、緊張がほぐれ、落ち着いて答え、「僕、精神的に強くならなきゃ…。」と、呟いた。
  “強くなりたい”と、思う。“強くならなくちゃ、いけないんだ”と、感じたからだった。
  「葵は、十分強いから、大丈夫だって。4月のあの日に思ったんだけど。」
  朴先生が、僕の頭を手のひらでポンポンした。そして、「2人なら、良いパパとママになれるよ。」と、付け足した。
 
 
 
〜続く〜