希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。

小狼君が、来てくれるなんて夢、叶ったわ。息子に連れて来て言うても、連れて来てくれへんし。」
マスターこと、細身のイケメン外国人ことダニエル・マッキャンは、息子のエディーではなく僕の熱烈なファンだったりする。(昔は、ステージパパだったはずなのだが。)
「お酒、呑めないから…。」
「1口で、べろんべろんだもんな。そうそう、その時の写メったヤツだけど永久保存版として、パソコンに保存してる。」
「それ、データをコピーしてくれへんかな?俺のコレクションに加え…。小狼君が、嫌そうにしとるし見せてもらうだけにしとくわ。」
コレクションの品については、気になるけれど僕は聞かなかった事にした。
「レディにドン引きされるの、分かっとるからなぁ。お嬢さんは、ヤバいヤツやて思うてるやろ?」
「マスター、華梛さんが困ってるじゃん!!」
陽気な関西弁男にフランクに話し掛けられて、華梛ちゃんは間違いなく、戸惑っていた。多分、陽気な関西弁男に話し掛けられた経験がないだろうし、答えに困るような質問をされたのも初めてなのだろう。
「華梛ちゃんかぁ、ええ名前やな。今日、出会ったんは運命…。」
「自分の店で、口説くなよ。また、杏奈さんが家出しても、知らないから。今日だって、常連さんと恋仲一歩手前になってたのがバレて、杏奈さんがブチギレて、東京に行っちゃって…。」
翼の言葉に僕は、ダニエルに冷たい視線を送る。過去に5度、同じ話をエディーから聞いた記憶があったからだ。
「杏奈さん、仏過ぎでしょ。普通の人は、多分だけど5度の浮気を許さないよ。それなのに6度目なんて、反省しない訳?!」
そう言って、僕は気付く。僕の隣には、12人の男(もっと、増えるかもしれない。)と、浮気した母を許した姉がいる事に。



〜続く〜