希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕等の街で。


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 7月中に2週間の夏休みを手に入れると迷わず、中国表皇家の長(おさ)・皇伸明への手紙を書いた。それを僕の相棒、黒龍に託した。
 「伝書鳩じゃないんだけど。」
 伝説の生き物とされる龍として、伝書鳩扱いされた事が不満だった様で黒龍は、ぶつくさ文句を垂れていた。
 「黒龍、久し振りっ!!相変わらず、小さ…。」
 葵の前で、3度召喚した事があるので、黒龍を見た葵がそう言った。それを見た為吉君とみつは苦笑する。
 どう見ても、どんぐりの背比べにしか見えないからだ。葵と、召喚して現れる人間の様な姿の黒龍の身長はそんなに変わらない(1cm位しか、違わない。)のだ。
 「こう見えて、1万12年も生きてるんだ。年長者を敬え!!そして、僕の方が葵兄ちゃんよりデカいもんね!!」
 僕は、それを聞いて吹いてしまった。
 「ま、良いや。久々におじいちゃんに会えるから、ちょっくら行って来る。」
 玄関のドアを開け、黒龍が消える。4時間後、手紙を持った黒龍が機嫌良く帰って来た。
 「おじいちゃんが、小狼に会えるの楽しみにしてるって♪」
 「随分と、ご機嫌だね。」
 「だって、久々に表皇家に行ったんだよ!!」
 ご機嫌な黒龍を無視して、僕は黒龍を戻した。黒龍を召喚して、戻しただけなのに大仕事をしたかの様な疲労感に僕は襲われていた。
 「何か、すごく疲れた…。」
 「少し、寝る?おいら、ちゃんと起こすから。」
 為吉君が、言う。
 「有り難う。でも、今日定例会だから、それ迄に色々やらなくちゃ…。」
 「定例会って?」
 「奇数月にやってる桜が丘警察署管内に住んでる天使及び、皇家流の情報交換会。毎回、ホームパーティーみたいな感じになってるけど。」
 僕は、溜まった洗濯物を仕分けながら言った。
 「天使って、ボランティアみたいな感じだから皆仕事持ってるし、なかなか全員は、集まれないんだけどね。」
 「じゃあ、僕何かスイーツを作るよ。」
 「おいらは、握り飯作る。」
 僕は、洗濯物を片付けはたきを片手に梯子に登って高い所の掃除を始めた。
 
 
 
〜続く〜