希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

愛と勇気と時々希望を持って

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2005年7月18日(月)[1]
 
 
  空には、入道雲。コンクリートの照り返しで、暑い。こんなに暑いのだから、海へ山へ例に挙げるならネズミーシーとか、お台浜海浜公園とか、避暑地の軽井沢とか、嬬恋(つまごい)高原とかへ行きたい所だが生憎(あいにく)彼女なんていないし、桜吹雪の練習が午前中に入っていた。そして、通院日でもある訳で。
  「大分、形になってきたね♪」
  ニノが、嬉しそうに言う。
  「葵の今日のコンディションは、最悪みたいだけど。」
  「ごめんなさい…。」
  「今日の練習は、お仕舞い。また明日、同じ時間にね。」
  星野さんが、言うと解散になり、僕は溜め息を付かずには、いられなかった。 抗癌剤が、レベル5(抗癌剤の名前を覚えてないので、朴先生の説明する言葉を借りて書いてる。)に変わったせいで、倦怠感は増す一方。ぶっちゃけると、今日は立っているのも辛い訳で。
  「今日は、ごめんね。」
  「あの、気にしないで大丈夫です。」
  僕は、未來ちゃんの笑顔にドキドキしてしまった。これは、この気持ちは…恋だ。
  「いけない、遅れちゃう!!」
  バタバタと、走って未來ちゃんが帰って行く。それを見て、ふと思う。もう1度、思う存分グランドを走りたいと…。それは、叶わないけれど。
  練習予定をノートと、手帳に書き込み重い体を引き摺って、ウチの前に来た僕は笑顔を作ると、「ただいまー♪」と言って、中へ入った。
  「お帰りー。丁度、良かった。」
  「丁度、良かったって何が?」
  「バイト希望のコの面接、お願いね♪13時の約束なの。」
  「良いよ。今日、NKHの取材入ってるしね。」
  僕は、笑顔で答え3階の自室へ向かった。荷物を置き、大豆バーをかじりながらcafe cloverの制服を掴む。シャワーを浴びて、気持ちだけでもサッパリしたかった。
  「はぁ…。」
  現実と、向き合うと気持ちだけでも、サッパリとはいかなかった。シャワーを浴び、制服に袖を通すと階下へ向かう。
  「予定よりも、早いんだけど面接宜しく。」
  階段の所で、母さんに言われて僕は、入口の方へ向かった。そこにいたのは…。
  「バイト希望のコって、未來ちゃん?!」
  僕は、驚いて手話を忘れてしまう。未來ちゃんも、驚いて口をパクパクしていた。
  「知り合い?」
  「演劇サークルのゲスト出演者。」
  母さんは、僕の気持ちを見透かしたかの様な顔を一瞬した。
  「奥のテーブルで、面接しようか。」
  やっと、冷静になり僕は未來ちゃんの顔をしっかり見詰めて、手話付きで話した。
 
 
 
〜続く〜