希乃子の小説、読んで下さいm(__)m

駄文な小説を書いてます。

僕らの街で。

都北君にロープで、後ろ手にぐるぐる巻きに縛り直された瑠樹は捨て台詞(ぜりふ)らしき言葉を吐いた。
「お腹空いてなかったら、脱獄成功と久し振りの食事にありつけてたって、思ったら悔しいなぁ。でも、君にまた会えたのは運命だとしたら、この再会は悪くないね。」
僕は、瑠樹の言葉を完全に無視。意識を取り戻したハニー君に異変は、ないかを確認した。
「打撲と、擦り傷だけみたいだね。後で、変だって思ったら、病院に行くんだよ。」
そう言いながら、万が一の為に持って来たリュックを開いた。
「聴診器、何時も持ち歩いてるの?!」
リュックの中身は、薬局で簡単に手に入る常備薬の薬や、塗り薬に目薬、絆創膏、包帯等の医学生時代の僕が考え付いた限りの物に救急医の時に更に追加した物を入れた応急措置セットだった。(聴診器は、葵が大学時代に授業で使っていたヤツだったりする。)
「これで、大丈夫。」
「色々、有り難う御座いました。僕、ハニーこと榊原聖哉です。一昨日、初めて覚醒したばかりだったのと初めての実戦で、ビビっちゃって…。」
初めて覚醒した実戦の不慣れなハニー君が、SSS(トリプルエス)ランクの妖怪と出会ってしまったのは、彼の運が悪かったからだろうか。
「初めてで、頑張ったね。指名手配犯を捕まえたら、どうするか分かる?」
都北君が、ハニー君に聞きどうするかを伝えた。
「さてと、帰って寝なきゃ。」
「ピーチ、ド新人を1人で警察署に行かせるの?!」
「今、見届けるヤツを召喚するから。」
僕は、先月振りに黒龍を召喚した。
「しょうがないな、仙草ゼリー1つで手を打つか。」
そう言うと、黒龍はハニー君と、瑠樹を連れ警察署に向かった。それを見届けると、僕と都北君は、宿へと戻ったのだった。



〜続く〜